第62章 アールグレイ

「さん…私は貴女が私の主で良かった。」

「一期‥」

握った手の甲に口付けをして、頬を撫でる。

「さん、これからも宜しくお願いしますね。」

「うん、これからもずっと宜しく。一期、大好きだよ。」

「ええ、私も大好きですよ。」


もっと聞きたい、もっと傍に居たい‥

叶わないなら今だけでもいい。離れてしまわない様に、小さな身体をぎゅっと抱き締めた。