第52章 邪道

「堀川君が、今日のお湯は濁り湯で肌がつるつるになるからどーぞって‥ごめん兼さん居たんだ、私出るね？」

国広ぉ、やりやがったなぁ…

「べ、べつに濁り湯だしかまわねーよ？あんたが嫌じゃなければだけどよ。」

思わず顔を逸らせて突っぱねた態度をとっちまった。これだから国広がごちゃごちゃ言うんだろうな。

「そぉ？じゃあお邪魔しようかな。」

ちらっと見れば、手拭いで胸元を押さえて湯に浸かるところだった。

こいつ本当に無防備過ぎんだろ‥長谷部の野郎が過保護になるのが解った気がするわ。