第39章 契り①
「わたくしは主様が笑っていられるこの本丸が大好きなんです。あの時、政府に対して何も出来なかったわたくしの罪滅ぼしですから、お気になさらないで下さい。どうか幸せになってくださいね、いつでも主様の味方です。」
全部の種明かしをしたこんのすけは、そう言って消えた。
記憶の戻った皆はどこかスッキリしたようで、いつも以上に任務をこなし、内番も頑張ってくれて、夕飯の後も宴会がまだ続いている。
広間の方は賑やかだなぁ‥
私はあれから、ずっと長谷部の事を考えていた。夕飯の時も湯浴みをした時も。
だって、記憶が戻るかは解らないんだから。