第33章 次元の狭間
あるじ…
あるじ!!!
俺はここです!!
あ、るじ‥
暗闇に身体が飲み込まれて行く。
意識も言葉も息も、涙も血も…全てを飲み込んで無くしていく。
膝を付いて座り込んで、そこにある筈の手で膝を叩く。
もう感覚が無いんだ。
あ、る、じ…
喉が潰れたように痛い。いや、もう痛みすらよくわからない。
もう、声も出ない…‥
つかれたな
くらい
こわい
いたい
ねむい
だれも、いない、
あるじ‥
俺は…………
モウシワケアリマセン
俺は貴女の所へ帰れないかもしれません。
あるじ‥
ここは、こわい、です。
たすけて‥ください……