第31章 甘えかた
「主殿‥私は、しっかり弟達の手本になれていますか?良い兄をやれているんでしょうか…?」
「大丈夫、自信をもっていいよ。一期はちゃんと良いお兄さんだし、粟田口どころか、うちの短刀ちゃんや脇差君達のお手本になってる。それに、粟田口の皆は一期が大好きだもの。勿論、私もね。大好きよ、一期。」
いいこいいこ、と髪を梳かしては頭を撫でる。
それが嬉しくて思わず抱き締め返すと、可愛い大きな甘えん坊さん、と、また笑う。
あぁ、幸せだな…私はこの主殿の笑顔が好きだ。この優しい声が大好きだ。
この先も、主殿には笑っていて頂きたいと思った。
甘えかた。終