第17章 名を呼べば
「そーゆうわけでね!!」
パタンッと障子を閉めた主ちゃんが、ツカツカと鼻の先まで来て膝立ちになると、腰に手をやりながら言う。
「今加州が呼んでたの見たでしょ?この通り、私に真名をやり取りした影響はありません。…だから、呼んでみてくれないかな?」
「‥ちゃん?」
「ふふ、なぁに?みっちゃん。」
にっこり笑って返事をくれる。
あぁ、嬉しい。こんな事だけなのに胸がいっぱいだよ。主ちゃん、変なところで意地張ってごめんね、僕、凄く格好悪かったよね。
「ちゃん。」
「はいはい、何かな?光忠君。」