第94章 今を生きる
「やった!…じゃあ最後にひとつ。宗三さんは主の事好きか?」
目を丸くして、今までに見た事ない表情をした宗三さんが、子供みたいに笑った。
「そうですね‥僕を見た目や過去に囚われず、一人の刀剣男士として接するあの人は好きですよ。ちゃんと帰って来ようと思うくらいにはね。」
「そっかぁ…ありがとう!」
なんか俺、主が皆に好かれてると嬉しく感じるな。それだけこの本丸が平和で皆が仲良く過ごせてるのが解るから。
「さて、では僕は行きますね。夕方までに整地をして拠点を建てておく約束なんです。」
主と。そう言うと、前へ垂れた髪を直して部屋の方へ向かって行った。
宗三さんて、本当はあんなに笑う人なんだな…いつも以上に綺麗だった。人妻だったらもっとよかったのに‥ってちらっと思ったのは内緒だ!