第87章 国宝指定記念日
「「……あ?終わったのか?じゃあ次はどの爺さんにするかなぁ。」」
御手杵の旦那は相変わらずぽやぽやしてんなぁ。んーっと、考えている様な声がすると、石切丸の旦那と太郎太刀の旦那の傍へ寄った。
「「次、一言頼む!」」
「「おや、長谷部君、久しぶりだね。こんな祝いを開いてもらえるなんて羨ましいよ、それも今までの君の頑張りがあったからこそだろうね。そうだ、一つ占ってみようか。」」
指を、模様を書く様に空中で動かして、目を閉じる。お祓いから占いまで出来るのか?知らなかったぜ、帰ったら俺もしてもらおう。
「な、何だ…?」
「「近く、貴方にとって、とても幸せな事が訪れるでしょう。ふふ、これは既に、かな?長谷部君、おめでとう。これからも励むんだよ。」」
「ああ、そうだな。またよろしく頼む。」
にっこり微笑む石切丸の旦那の横で、では私も、と太郎太刀がこちらを向く。