【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第12章 温熱
〜緑間side〜
緑間「全く、あのじゃじゃ馬には懲りたものだ…」
医務室に戻ってきたオレは1人今日のラッキーアイテムであるウサギのぬいぐるみに話しかけた。
すると医務室の扉が開き1人の男が入ってきた。
高尾「しーんちゃん!」
緑間「高尾、またお前か。何をしに来たのだよ」
最近になってよくコイツがオレの邪魔をしに来る。
高尾「いやーさっき、姫サマの部屋から真ちゃんが出て来るの目撃してさ…何してたのかなーって」
緑間「別に何もしてないのだよ。」
高尾「でも真ちゃん出て来るとき顔が赤かったような?もしかして、姫に惚れたんじゃねぇの?」
高尾は面白そうに笑いながらそう言った。
緑間「馬鹿を言うな、オレはただ診察をしに行っただけなのだよ。」
オレはついうっかり口を滑らしてしまった。アイツが倒れたことはごく少人数しか知らないことだ。
高尾「え、姫の診察?なんの?は?」
ここまで言ってしまったら誤魔化しは効きそうにない。
緑間「はぁ、#NAME1#は熱で倒れたのだよ。」
高尾「熱…って桜花熱か?」
(なぜそんなに真剣な顔をする?)
緑間「いや、ただの熱なのだよ。おそらく疲労が原因だろう…」
高尾「…そうかよ。」
高尾はホッとしたような顔をした。
(さっきの動揺といい、まさかコイツ…)
緑間「おい、このことはむやみに広めるな……いないのだよ。」
ついさっきまで側にいた高尾が姿を消している。さすがは暗殺者だ、気配を消すのはうっとうしいくらいに優れている。
緑間「はぁ、ついていけないのだよ。」
オレは呆れて外の空気を吸いに行った。