【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第10章 執着
貴女「私のことが好き…か」
実渕さんが出て行った後、さっきの話が頭から離れない。
貴女「そんなわけ…ないわよね」
1人そんなことを考えていると扉のノック音が聞こえた。
「おい、入るぜ」
どうぞ、という前に扉が開き青峰君が入ってきた。
貴女「青峰君?」
青峰「よう、暇そうだな」
貴女「まぁ、忙しくはないわね…」
相変わらずの迫力だ。さすが軍事司令官といったオーラだ…
貴女「貴方が来るなんて珍しいわね」
青峰「あぁ赤司にお前の様子を見に行けって言われた。ったく、昼寝しようと思ってたのによ」
青峰君はあくびをしながら答えた。
青峰「まぁせっかくだからここで休ませて貰うぜ…」
貴女「えっ?」
青峰君はなんの遠慮もなく、私のベッドに横になった。
青峰「アンタいい匂いすんな、この城には男しかいねぇから癒される。」
私は呆れた顔を隠しきれずため息をついた。
(呑気な人ね…)
青峰「…なぁ」
貴女「なに?」
青峰「なんでそんなに赤司に気に入られてんだよ」
私は青峰くんが何を言っているのか一瞬理解できなかった。
貴女「気に入られてるって…そんなわけないでしょ」
青峰「なんだ、アンタにはわからねぇのか…正直驚いてんだぜ、赤司の変わりよう」
貴女「どうゆうこと?」
青峰「アンタが来てからの赤司はアンタに夢中なんだよ。オレに様子を見に行けなんて生まれて初めてのことで肝を抜かれてる」
青峰くんは私のベッドに横たわりながらそう呟いている。
貴女「それは私が幽閉されているからでしょ…」
青峰「こんなバカデカイ城から女ひとり出られると思うのか?オレがいなくても、んなの阻止できる。 …執着だなありゃ」
貴女「執着…?」
青峰「…アンタなら赤司を変えられるかもな」
青峰くんはなぜか少し嬉しそうな顔を見せ私の方を向いた。
青峰「じゃあな姫さん、めんどくせぇから帰るわ。」
貴女「あっ…」
そう言い捨てると彼は部屋を後にした。
(変える…か)
意味深な言葉に頭をよぎらせていた。