【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第10章 執着
赤司「それは駄目だ。」
出ていくと言い捨てて離れようとした私の肩を赤司君がつかみ引き留めた。
貴女「…離してよ。」
赤司「それはできない、僕の命令は絶対だと前にも言ったはずだが…」
貴女「っ!」
あぁ、この目だ…この目に見られるとひるんでしまう。何をしても通用しないと悟られる目だ。
貴女「…そんな……」
ダメだ…どうしても逆らえない……。私は唇を噛みしめることしかできなかった。
赤司「フッ、いい子だね。」
そう言い終えると赤司君は、私の体を勢いよく引き寄せ触れるだけのキスをした。
貴女「んっ!」
お湯の音とリップ音が浴室に響き渡り、そのキスが合図であったかのように一瞬で体制を変えられ、浴槽の縁に手をつくような形になった。
貴女「キャッ!!」
状況もわかっていないまま、後ろから赤司君が覆い被さり、彼の体温を背中で感じた。
赤司「だが、許すわけにはいかない」
耳元でそう囁かれ身震いがした。いつもとは違う赤司君が少し怖い…
貴女「許さないって…どういうこと?私が貴方に何をしたというの?」
契約を交わして以来、赤司君に逆らった覚えはない。何を言い出すのかと恐れながら彼の応答を待った。
赤司「…テツヤと何をした?」
貴女「っ!!」
(なんで…なんで赤司君がそのことを知っているの!?もしかして見られていた?…いや、高尾君からの告げ口…?いやちょっと待って、どっちにしろなぜその理由で赤司君は怒っているの?)
私は動揺を隠せず、ただ黙っていることしかできなかった。
赤司「まぁいい、口で言う気がないのならば体に聞くまでだ…」
そういうと背中に何度も何度もキスを落としわざとらしく音をたてた。
その音がまた浴室に響き、くすぐったさと恥ずかしさが込み上げ、小さく息が漏れる。
貴女「ぅっ…ぁっ…っ」
背中に伝わるキスは威圧的な赤司君のイメージとは裏腹にまるで別人かと思うほどにすごく優しい…
背中のキスが終わると今度は首筋に顔を近づけ、長く強い口づけにピリッとした痛みが生じた。
貴女「っ…いたっ…」
唇が離れ赤司君は、口づけをしたところを優しく舐めた。