【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第6章 選択
夜が訪れた。
帝国兵「姫君、夕食をお持ちいたしました。」
貴女「ありがとうございます。ん、実渕さんは?」
いつもすべての食事は実渕さんが持ってきてくれるのに…珍しいこともあるものだ。
帝国兵「実渕様は外せない仕事が入っているとのことです。」
貴女「そう。」
夕食を食べ終え、部屋で備えた。
いつもよりも静かな夜だ…というよりは静かすぎる。…私はずっと部屋で待ってる。だけど、何の変化もなくただただ時間だけが過ぎていくばかりだ。
貴女「…」
やはり来ないのだろうか…私はふと窓の外を見た。すると、木々のあたりで何かが光るのが目についた。しかしその光景は悲惨なものだった。
貴女「っ!う、嘘でしょう……」
そこには10人ぐらいの誠凛兵が血を流し倒れている姿だった。争った形跡は全くない…おそらく一瞬で倒されたのだということは私にもわかった。
貴女「……そんな…」
足の力が抜け立つことすらできなくなり涙があふれた。
貴女「どうして…情報が漏れていたの?」
緑間「違うな、赤司の予想が当たっただけだ。」
聞き覚えのない声におそるおそる振り向くと緑の髪でメガネをかけた男がそういった。この男が青峰君の言っていた緑間慎太郎だ。
貴女「そんな…こんなことって……」
緑間「来い、あとこれもつけさせてもらう」
そういって手を後ろに回され、連れてこられた時の懐かしい手錠をつけられた。
貴女「イヤっ放して!!」
緑間「大人しくするのだよ、そうでなければオレはお前を傷つけなければならなくなる。」
緑間君は腰から剣を抜き私の首に当てた。
貴女「っ!」
緑間「外にいる奴らはひどいケガではあるが死んではいないのだよ。だが、お前が赤司に反抗すれば間違いなく命はない。」
貴女「この状態で信じられるわけがないわ!」
私は剣を突き立てられてはいるものの最低限の抵抗はした。
緑間「それは赤司に聞くのだよ、さぁいくぞ。」
無理に立ち上がらせられ押されながら皇帝のもとまで歩かされた。