【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】
第16章 逆襲
「…」
「…」
帰りは驚くほどに会話がなかった。
赤司くんの体温を背中に感じる。
なんでだろう、鼓動が早い。
赤司くんが来たときにすごくホッとした…
赤司くんが助けに来てくれた嬉しさと、絶対助かるというような強い安心感を感じた。
それにこの香り、この温もりに心が癒される。
そばにいてほしい、そんな気がした。
この気持ちを知っている。
前にも何度か赤司くんを意識した。
怖くてこの気持ちに気づかないふりをしていた。
本当は赤司くんをどう思ってるか薄々気づいていた。
それでも自分に嘘をついて隠したのは…赤司くんが敵だから。
そう、私は帝国の王女ではなく囚われの身であって当たり前だとおもってはいけない。
でも…もうこの気持ちに嘘をつくのは嫌だ。
貴女「赤司くん…」
赤司「…なんだ?」
私はいつからこんな感情を抱いてしまったのだろうか…
貴女「…いいえ、なんでもないわ。」
赤司「…そうか。」
(あぁ…私は彼を好きになってしまった……)
少し強く抱き締められた気がしたが赤司くんの口数は少なくそのまま帝国へと向かった。