第6章 凌辱 ~前編~
「ぇ……?」
金本マオは、パンツ1枚という姿になって、明らかに混乱していた。自分が今からどうなるのか、全く想像がつかないのだろう。もしかしたら、私の事を同性愛者とでも思っているのかもしれない。私は同性愛者ではないけれど、これからこの女を、犯す。
「まだ分かんない?」
「ぁ……、え……?」
金本マオは、焦点の定まりにくくなった瞳で、私とセバスチャンを見ている。それでも、声ぐらいは聞こえているだろう。いや、聞こえていてくれなくては困る。
「茨木翔は、私と、そこの男に……、“殺された”んだってば!」
『第6章 了』