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ゆりかご 【黒執事 R18‐G】

第4章 殺人



「まず、あの男から殺す。」
 私は、セバスチャンにそう投げかけた。
「あの男、とは?」
 セバスチャンは、言葉こそ短いが、いつになく真剣に私を見据えている。これこそが、彼がここにいる目的であり、理由だからだろう。
「茨木翔、っていう、男。」
「どのような人間なのでしょう?」
 セバスチャンは、淡々とした口調で、言葉を繋いだ。
「以前の職場で、一緒に働いてた、男。行きそうな所なら、大体分かるから、大丈夫。さぁ、駅でタクシーでも拾いましょう。何日か、目ぼしいところにアタリをつければ、すぐに見つかると思うから。」
「はい。地獄の果てまでも、お供しますよ。」
 セバスチャンの紡いだ、この言葉に、多分嘘は無い。




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