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【ハイキュー】ウシワカイモウト第三部

第11章 ・仮想狩場の豹変少女 その2


「わりと後に追加された武器なんですけどね。」
「そうか。変形のメリットはあるのか。」
「状況に応じて手数を取るか一発の威力と間合いを取るかの融通がきくんだよ。あと、剣の形の時はダメージアップとか敵を麻痺らせるとかの追加効果がつく。」
「そうか。今斧の形に戻ったようだが。」
「剣の形は持続時間が限られてるんです。」
「そうか。」
「リロった。でもあれ絶対操作ミスだな。」
「あー白布のが当たりだろうな、あんな場所でリロったら敵にどつかれかねねぇ。」
「つまり。」
「また変形できるようにするにはリロードって操作をするか戻るまで斧で斬りまくるかですけどリロードするとその間動きが止まるので。」
「そうか。奥深いものだ。」

川西、瀬見、白布の解説を受けて若利は興味深く義妹達のプレイ風景を眺めるが当の文緒はそれどころではない。

「あっ蛙がコケたっ、五色君どいててっ。」
「えええちょっと待てっ。」

叫ぶ文緒に大慌てで大剣を構えたまま転がって回避する五色、山形が冷や汗を流している。

「おい嫁何する気だ。」
「山形さん達も周囲にお気をつけて。」
「げ、斧モードに戻してやがる。」
「もう文緒ちゃんぶん回す気満々じゃん。」

天童が言っている間にも文緒が操作するキャラは斧を振り上げてそこからブンブンブンブンと振り回しまくっている。画面上の迫力もさることながら無言、ほぼ無表情、目は座っている状態で操作している文緒から漂う雰囲気が尋常ではない。

「怖い、文緒がマジ怖い。」
「言うな工、っと雑魚うぜぇ。」
「任せてヨン。」
「さっすが二刀流ははええなっと。」
「うわっ、蛙起きたこっち来たああああああ。」
「行ったれ工。」
「どりゃあああああっ。」
「気のせいか。」

プレイしている野郎共が騒いでる中若利が呟いた。

「文緒から殺気を感じる。」
「さっきからずっとだっての。」
「瀬見さん、まったく面白くありません。」
「いや白布駄洒落のつもりねえからたまたまだから。」
「川西、文緒は一体何をしている。」

文緒の方は剣に変形した武器で黙々と敵の足元を斬るのに忙しくしていた。
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