第28章 爺共からの床急ぎ
『私のこと忘れないでね。何年後だろうと、絶対に諦めないから。』
言いながらカムクラの首を抱き締めると、カムクラもまた希灯の背中に腕を回した。
「ええ。僕の才能に懸けて約束しましょう。それこそ、脳を弄くられでもしない限りは」
『ふふっ……冗談のつもり?。』
笑いながら、どちらともなくベッドに倒れ込むと先ほどと同様に絡み合う。少しでも長く共に居られるように、お互いの体を惜しむことなく捧げ房事に耽っていく。
希灯は疲労と恍惚にまみれながらカムクラとの唯一の夜を腹一杯味わった。