第45章 海水浴Another~佐助・幸村・秀吉~
一頻り笑ったリオが、ありがとうと言いながら、秀吉の手を取り立ち上がる
「そーだね、佐助君の言う通り、楽しまなきゃね!折角海に来たんだもん」
にっこりと微笑み、三人を見るリオ
「そうだな、折角来たんだ」
濡れて乱れたリオの前髪を
すっと指で整えながら秀吉が告げる
「ぬ、今度は秀吉さんが抜け駆けですか」
「させねーぞ秀吉」
佐助と幸村が後ろから迫り
秀吉の両腕を抱え両足を左右から持上げる
「うわっちょっやめっ」
「「せーの!」」
勢いをつけて、秀吉の体を海に向かって
投げつけると
綺麗な弧を描いて飛んでゆく秀吉
飛んでゆく秀吉を見ながら
また楽しそうに笑うリオ
やっと夏を満喫し始めた四人の
心からの笑い声が海に響いていた。