第36章 家康君の憂鬱
「縁結びの神社?」
不思議そうに政宗さんの顔を覗き込むリオ
「そう、さっき宿の主人に聞いたんだ、な家康」
視線をこちらに向けられたので
予定していた通り
「ソウデスネーマサムネサン」
相槌を打つ。あくまでも適当に
「いっつ!」
後ろ手に光秀さんに
脇を見えない様につねられた。
ぴくんと体を揺らし光秀さんを睨めば
目がちゃんとしろって訴えてる。
もう本当にめんどくさい。
仕方なく、普通に
「この宿の裏手に、縁結びの神社ってのがあるらしいよ」
そう告げた
「お前達の縁は結ばれてるかもしれないが、何せ儀式めいた二人の絆を試す様な趣向が施されているらしいぞ」
あくまでもさらっと、何時もの調子で
光秀さんが告げる