第6章 マイ・スイートハート ※【赤葦京治 続編】
指に滴る淫らな水を膜越しの局部に塗りつけ、やっとのことで汐里の顔を見下ろした。
「汐里…、気持ちよくなろっか…」
「うん…」
細い脚を開き、蜜をたっぷり潜ませた場所へ肉棒を宛がった。
抵抗なんて微塵もない。
解れきった膣口が、あっという間に俺自身を呑み込んでいく。
「やぁあ…っ」
「あぁ…、ヤッ…ベ…」
膣壁に締め付けられ、先へ行くほど体が浮き上がるような快感に襲われる。
これ…無理だ…。
やっぱり今日は、めちゃくちゃに愛したい。
「激しくしてい…?」
「ん…、して…」
一気に貫いて、最奥へ。
「ひぁあぁ…、んんっ!」
止まらない衝動全て、汐里の奥へと捩じ込む。
ギュウギュウと俺の肉棒を締め付ける内壁。
呆気なく欲を搾り取られそうになる。
オーガズムに達する手前の、ギリギリを保っているこの状況は…
堪らなく快感だ…。
「あっ…ん、あっ、けぇ…じ、さっ…、すご、きもちい…っ」
よかった…ちゃんと二人で快楽を分け合えてる。
悦に浸る汐里の顔は扇情的。
熱を出し入れする度に揺れる乳房も、結合部を濡らす愛液も、堪えきれないような卑猥な声も…
今ここにある汐里の全てが、俺のものだ。
汐里の脚を高く上げ突き刺すように打ち込めば、途端にその声が悲鳴のように割れた。
「…ぁぁあっ!だっ、めぇっ…!それっ…」
「ごめ…っ、も…、止まんね…っ」
頭と心と下半身が、てんでバラバラだ。
甘やかしたい、汐里に無理させたくない、こんな風に勢いに任せた抱き方は、思いやりに欠けるのかもしれない。
そう思う反面、この情動のそもそもの誘因は汐里への愛おしさだ。
わかってほしい、なんて独りよがりな考えが頭の片隅にあるのも事実。
何にしても今の俺には、物事を理性的に考える余裕などなく…
「はぁっ…、無理、汐里…、出るっ…」
「んっ、私も、イッちゃ…、けぇ…じ、さっ、すき…っ、だいすきっ…」
こんなチグハグな俺がいるなんて、初めて知った。
身勝手な俺を受け入れてくれる声に安寧を覚えつつ、最後にもう一度汐里をこの手に強く抱き、二人で悦楽の海へと身を沈めていった。