第1章 近くて遠い君 ※【黒尾鉄朗】
「はぁ…はぁ…」
「エッロ…」
「てっちゃん…のが…エッチだよ…」
こんな立て続けに弄られたことなんてない。
私、恥ずかしいほど乱れてるし、自分でわかるほど溢れてる。
てっちゃんは…?
てっちゃんのは……どうなってる?
目を向けて見れば、下着の中が大きく膨らんでる。
ベッドに手を着いて起き上がる。
脱げかかったブラを外して、そこを目の前にしてジッと見つめて…。
「えっと……梨央ちゃん?」
「下着、下ろしていい?」
「……うん」
布に指を引っ掛けて、そっと下ろしてみる。
すぐに大きく勃ち上がったソレが顔を出した。
「興奮……してる?」
「……見てのとおりです」
「舐めていい?」
「……うん」
そっとそこを握って、指先を上下に揺らす。
舌先でチロッと先端を舐めて、何度かそこをゆるゆる行き来させてから、口の中に含ませた。
あ、今ピクッとした…。
口いっぱい……は入りきらないけど、できるだけ奥の方まで…。
舌全体使って、私の口の中で気持ちよくなってもらえるように。
大丈夫かな…。
感じてくれてる?
「……っ」
あ…。
漏れる息が乱れてる……。
気持ちいい?
もっと気持ちよくなって。
動きを早めると、もっと切羽詰まったような呼吸に変わってく。
嬉しい…。
感じてくれてる。
「梨央……ちゃ、」
「んん?」
「もう、いい」
「なんれ?」
くわえながら、顔を見上げてみる。
てっちゃんは眉根を寄せて唇を引き結んでいて…。
わ…。
こんな顔、初めて見る……。