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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第24章 Scarlet Heart…I



車が赤信号で止まった。



刻は真冬との電話の後、夜が明けて明朝10時。

昨夜はバージンキラーは出没しなかったと
政府からは伝達が来たが、それが真実かは判り得ないところだ。



道路を走る大きなバンには、運転席に国木田と
助手席に社長、後部座席に乱歩、太宰。

その後ろに与謝野がいる。

本来、いつもなら与謝野の隣に真冬が居るわけだが……





「真冬、退院出来たってね。
すぐに合流したいんだけど、そうも行かないみたい」

「なんで?」

乱歩がお菓子を食みながら言うと、与謝野が後ろから声を掛けた。




「真冬からの頼みだよ。
先に僕たちに済ませて来てほしいものがあるんだって。

ほら、今回のこの一件って
僕たち探偵社以外にも色んな異能企業が尽力してるでしょ?」


尽力とまではいかなくても、あのポートマフィアでさえ
政府とか司法省とかとは停戦状態らしいし……




「ま、ポートマフィアにとって縄張りであるヨコハマを
荒らすこのバージンキラーは看過出来ないものだし」


「それで……頼みごとッて?」



乱歩がふふん、と笑った。





「バージンキラーに襲われたあの警察官の男に面会してほしいってさ」


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