第5章 練習だから...ね?
何、この空気....。
僕、余計なこと言った...?
「ごめ....「凄いよ小野!」」
僕が言いかけた時、じゅんじゅんはそう言った。
「そうだよなぁ、俺がこんなところでベルトとっていきなり入れて...なんて確かにおかしい...。相手が呆れちゃうし...ナイスアドバイス!」
その理解っぷりに、思わず今度は僕が目を丸くしてしまった。
「じゃあ、ゆっくりやってくから...。」
じゅんじゅんは妖艶に笑った。
本気な予感しかしない...。
ていうか、マジでゆっくりするの!?
本番だけで良くない?
僕は心の中でそう嘆いたが、当然、じゅんじゅんの心の中には、届いていない。というか届いてるわけがない...。
愚痴言うだけ損か...。
じゃあ、じゅんじゅんの今のテクニックに身体を委ねよう...!!
「じゅんじゅん、任せたよ!」
僕はじゅんじゅんに向かってそう言うと、歯を出して笑った。