第4章 後日談︰僕の誕生日 side.右手の人
『仕方ないから僕は会社のパーティーに出て、明日に備えて大人しく過ごしたんだ。そしたら翌日朝起きるとね、窓辺に渉が腰掛けてるんだ。』
……ん?
『夢かと思ったよ。朝日に照らされた渉がまるで天使のように淡く微笑んでてさ、おはようございます英智☆って……』
もはやどこから突っ込めと…?
『渉がパジャマのままの僕を連れ去ろうとするからさ、着替えをしてから行きたいって抗議したんだ。渉が天使のように神々しい服を纏ってるから僕も…』
さっきから天使って……あいつが天使に見えるなんて、やっぱり仮病じゃなかったんじゃないか?
『もう、敬人ってば…僕の話のこしをおらないでよ。それで、どこまで話したっけ?』
英智が着替えるところだ。
『なんだ、しっかり聞いてるじゃないか。』
当たり前だ。英智が早く話終わらないと仕事が進まん。