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紅の君
第1章 序章
・・・・・一体どれほど歩いただろうか
行けども行けども森からは抜けられない
前を歩く紅の我が主は己の傷も顧みず、
私を気遣って肩をかしてくださる。
『死ぬるなよ・・・っ!久忠っ!』
という言葉と共に
嗚呼、我が主・・・私がお慕いする殿方・・・っ!
どうか、どうか・・・・・・っ!
この私を・・・
久忠を・・・お側に置いてくださいませ・・・
死が二人を分かつまで・・・・・・
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