第13章 灰の心
「・・・させるかよッ」
倒れそうになった私は、灰崎の上に覆い被さる覚悟で目を瞑った・・・
・・・の、だが。
『!! な、なに・・・・・・って、
虹村先輩!?』
そんな私を支えていたのは、
なんと虹村先輩だった。
【灰崎】
「!!?」
思い通りにいかなかったことが悔しいのかなんなのか、苦虫を噛み潰したような顔をする灰崎くん。
肩を抱き抱えられて先輩の顔が見えなかった私は、なぜ灰崎くんがどんどん蒼白していくのか分からなかった。
『?・・・・・・・・・・っ!?』
【虹村】
「・・・・・・ちょっと図に乗りすぎだ、灰崎ィ」
その時の虹村先輩といったら、まるでこの世の終わりを垣間見た時のような感覚に陥るほど、恐ろしい顔をしていた。
え、こわっ
目付きがいつも以上に悪くなってます
あと肩支えてくれるのはありがたいんですけど、力強すぎかなうん
痛いかな、ちょっとねうん
『・・・に、にじむー』
【虹村】
「おめーも少しは警戒心もてよ。
男なんて全員こんな奴ばっかだぞ」
【灰崎】
「こんな奴!!?」
蒼白しながら少ぉぉしショックを受けた様子の灰崎くん。
でもまた普段通りになって、絡んでくることになる。
『男なんて全員こんな奴ばっかだぞ』
にじむーは違うと信じたい私であった←
だけどその日の夜、その願いは呆気なく壊されたのだ。