第37章 ようやく出てくる答え
わしゃわしゃと緑間の髪を撫でて
体育館を出る。
撫でた瞬間のあの心底嫌そうな顔・・・
何気にグサッときた。
昼休みが終わる。
長いようで短い
一瞬のようで30分の
そんな昼下がり。
わたしは
ようやく大切なものを見つけ出せた。
『ありがと』
廊下を行き交う生徒の数は少ない。
それもそうか
もうすぐで授業が始まる。
まずは
ちゃんと授業を受けて
それから
部活、行こう
もう、迷いはない
────────────────
──────────
クラスに戻ると
視線が深く深く突き刺さった。
なんか気まずいよね・・・
キャンパスノートを取り出して
思ったことを書いていく
なんてことないこの日常を
いつまでも、いつまでも
わすれないように
身近なものを見つけ出したわたしにとってこの日は記念日、かも
『・・・ありがと
青峰、緑間。』
やっぱり
みんなが大好きだ
みんなの笑顔が大好きだ
だから、わたしは変わって見せる
先輩にだって、怖じ気づかないよ
────────────────
──────────
チャイムと同時に目が覚める。
どうせ寝ちゃってたんじゃん
なんとホームルーム終わりのチャイムらしい
掃除担当じゃないし
そのまま体育館に行ける!
浮かれきって
早く会いたくて
・・・足元なんか見てなくて
『・・・ぁ』
───宙に投げ出された