第31章 黒の憂鬱
『───ひぇぇぇ!雨!!』
急いで校舎の影で雨宿りする
今日の部活はなし!
先生の職員会議だってさ
だからテーピングとか色々買っておきたかったのに・・・
雨だから計画台無しだよー
どうしてくれるんだ!雨!
・・・・・・・・やめよ、虚しいし
んーどうしたものかなー
「・・・はちさん?」
『・・・黒子くん!』
まさかの廊下の窓から黒子くん登場
大量の本を持って立っている
『・・・てゆーか、なんでここ開いてんの?』
「・・・さぁ」
こんなどしゃ降りだってのに、窓開けとかないでよー
びちゃびちゃになったらどうすんのー
『とりあえず、そっちいくね!
本運ぶの手伝うよ!』
「ありがとうございます」
黒子くんのもとに辿り着き、本を半分ほど貰う
『これ、なんの本?』
「図書委員なので、本の整理をしてたんです」
『あーなるほど。その本ね』
どうりでたくさんな訳だ
たいへんだなー黒子くん
『・・・あのさ、私でよければこれからも手伝うよ、本の整理
放課後なら、早く部活行けるようにさ』
「・・・いいんですか?
・・・でも、マネージャーって仕事多いって聞きましたけど・・・」
『んーん、頑張ってくれてるのはさつき
私は・・・部室の掃除とかしかしてないから』
「そうなんですね・・・
いつもありがとうございます」
『やだなー照れるからやめてー!』
黒子くんを肘で軽く小突く
私と同じくらいかと思っていた身長は、もう越されていた