第29章 緑の占い日和
───────────
─── ─── ───
「・・・・・・はぁ・・・」
【赤司】
「・・・どうした、緑間。
いつも以上に不機嫌だな」
またもや深い溜め息をついていると、隣を歩く赤司に不思議がられた
俺はいつも不機嫌な訳じゃない
「・・・今日のラッキーアイt」
【黄瀬】
「あー!赤司っち緑間っち!
おはようッス!」
【黒子】
「おはようございます二人とも」
地味に遮らないでほしいのだよ
【赤司】
「あぁおはよう」
「・・・あはようなのだよ」
【黄瀬】
「今日は最高の天気ッスね!
こんな日は外周でもなんでも出来る気がするッス☆」
【黒子】
「では黄瀬くんひとりでお願いします」
【赤司】
「黄瀬だけ外周60周だな」
【黄瀬】
「なんで俺だけなんスかーーー!」
そんな会話が続けられているとも知らず、俺は再び歩き出す
後ろから誰かの声が聞こえた気がしたが、聞こえないフリをした
《じゃあ今日はテスト返すぞー》
その一言にクラス中が騒がしくなるHR
斜め前に見えるはちの席は───無人だった
《──三井ー・・・
・・・ん? 三井は今日も休みかー?》
答案用紙をヒラヒラさせながら見渡す担任
居るはずがないだろう・・・──
───俺たちが一番会いたいのだよ
《んーそうかー
・・・じゃあ次、緑間~》
椅子から立ち上がりテスト用紙を受けとる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・な、
・・・・なんだと・・・っ
《緑間~、お前名前書いてなかったから0点なー
放課後、職員室来ればおまけしてやるぞー》
すべてに丸がついた答案用紙には、名前の部分だけが白かった
赤い字で『Your name.』と書かれている
日本史のテストで英語を出すか普通
まぁ、そんなくだらないことはどうでもいいのだよ
0点という最低な点数を取ってしまったのだよ
こんなもの、どっかの日曜に出てくる魚の名前の丸坊主じゃないが・・・
・・・親には見せられん
・・・・放課後、職員室いくか
《・・・あ、そうだった緑間。
三井の、席に持っていってくれ》
「・・・わかりました」