第23章 虹の心
【虹村】
「──おい!早くしろボケナス!」
『うっわ、ちょ、ひっど!
仮にも女の子なのにそれはひどいわ~』
【虹村】
「おまえ自分で『仮にも』言ってる時点で終わってるわ
・・・女子として」
わざわざ最後に修飾語つけてくれてありがとうございますぅ~!
なんなのだ。
なんなんだ、さっきと全く雰囲気が違うじゃないか
・・・あれ?私たちって両想いじゃないの??
さっきまでのドキドキぴゅあらぶ要素どこ行ったよこんにゃろー!
大人になったら青峰に『好き好き詐欺』として逮捕してもらおーっと
ぷんすかぷんすかしたまま、私は体育館へと歩いていった。
【黄瀬】
「──おっはよーッス!はちっち!」
『ぐぎゃわぅ!? ちょ、いきなり首絞めないで・・・っ、う・・・』
ちょちょちょ、ギブギブギブ
まじでヤバイって、死ぬ死ぬ死ぬ!
涼太くんとしては抱きついただけなのかもしれないけど、育ち盛りの男子中学生に抱きつかれたら(首を)、一瞬であの世行きよ
【青峰】
「・・・もーちっと色気ある声出せねーのかよ」
『首絞められてる時に色気求めんなよ』
【緑間】
「・・・今日の蛯座は最下位なのだよ。
近づくな、はち」
『うん。今身をもって体感してます』
【紫原】
「はちちん、目が逝っちゃってるから戻ってきて」
『うん。頑張ってるよ今』
【桃井】
「あ! ちょ、きーちゃん!はちちゃん死ぬから!やめたげて!」
んだよ、さつきちゃん以外誰も心配してくれねぇじゃんか
なんでよ。さすがの温厚な私もドドーンと怒り爆発しますよ?
【黒子】
「・・・・はちさんは、戻ってきたら扱いが戻ってしまうんですね」
『ウン、ソーダネ
黒子クンダケハ、女ノ子扱イ、シテネ』
【赤司】
「片言になっているよ。
・・・黄瀬、もうそろそろ離すんだ」
はーい、赤司くんの天の一声~
その一声がなかったら、目だけじゃなくて心身ともにあっちの世界へ行っていたな。絶対に
【虹村】
「・・・ぁあ!? 黄瀬ぇ!なに抱きついてんだよ!離れろ!」
そして遅いにじむーの一声!