第20章 夢
《──はちさん》
『ん? ・・・あ、黒子くん!
どうしたの?』
《・・・帰って、きますよね?》
『え? なにが?』
《・・・帰ってきてくれないと、さすがに僕も不安に押し潰されそうになります》
『え? ちょ、どういうこと?』
《・・・みんな、待ってますよ。
あなたを忘れてる人なんて、誰一人いません》
『え? な、ちょ、えっ』
《・・・夢の中なのに、あったかいんですね》
『ちょ、くすぐっ・・・!』
《──お願いです。
帰ってきてくださいね》
そこで目が覚める。
やっぱり、おかしな感覚しかしないな