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タイトル未定《ドリフターズ》

第2章  弐





漂流者の子供だと言うハーフエルフの後に続き
村から少し離れた森へと進む。





エルフと漂流者の間に生まれた彼女は
整った顔をしているもの、
たれ目気味の大きな目
他のエルフよりも少し暗めのブラウンの髪
白い肌も、他のエルフと並ぶと少し黄色がかっている
身体つきも、スラッとしたエルフと比べると
少し小柄で、肩も華奢く‥‥
「胸もでかい‥‥‥」



『あ、あの‥‥オルミーヌさん?』


彼女の高めの声が少し震えながら
胸を鷲掴みにするオルミーヌを現実に戻す。



「オッパイーヌに認められるとは対したもんじゃにゃあ」



信長のカラカラと笑う声に
オルミーヌはハッとした表情を浮かべ
思考が口から出ていたことを
慌てながら謝罪する



「本当にごめんなさいっ」



『い、いいえ!気にしないでください
珍しいのはわかります』


ハーフエルフは少し眉を下げ
儚げに笑った。



「君、名前は?」



『です。』



と名乗るハーフエルフは、
胸元から、鍵のついたネックレスを見せると
ポツリ、ポツリと話し出した。



『私が物心ついたときにはもう父親はいませんでした

母からの話だと
漂流者としてきた父は、戦う術を持っていなかったとか』



「戦う術?どうゆうことだ」


『争いから全くかけ離れた時代から来たそうです』



彼女の言葉に、4人は驚く。


『戦う術のない父は、エルフの母に匿われ
私を身籠り 細々と隠れながら生活をしたそうです。

もし、漂流者に出会ったときに力になれるよう
知る限りの知識を書き残しいつか渡せる様にと。

結局叶わなかったんですけど‥‥

この鍵は、その父の家の鍵です』



青々と茂る森の中を進み
細い獣道を抜けると、樹々と一体化した
小さな隠れ家が目に付いた。
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