第6章 六
あたらしい寝巻きへと着替え
各各の寝所へと戻る。
晴明は、やはりあの時の光がどうしても気になり
中々寝付けないでいた。
考えても仕方ないと寝所へと寝転ぶと
自身の身体についたの
甘い香りがふわりと香る。
先程までの甘い時間を思い出し
彼女から自身を抜き出した時の違和感が
ふと頭をよぎる
「聖水を、精水に‥‥‥‥っは」
自分の口から出た独り言は
柄でもなく
1人で笑ってしまう程馬鹿げたものだった。
それでも、今まで前例のない
こちらの世界と、漂流者の子供。
ましてや、エルフと人間の子供
何が起きてもおかしくはない存在に
もしこの仮説が本当ならば彼女は
これからどれほど自身を犠牲にして戦っていくことになるのだろう
薄れ行く意識の中、晴明は
彼女の未来を案じていた