第5章 五
揺れる荷台では、見えなくなった
エルフや信長達の方向を見つめ続ける
「不安ですか?」
そんなに安倍晴明は
優しく声をかけると、
こちらへ振り返ったの顔は
思っていたものと違い
強く美しい笑顔だった
『これからよろしくお願いします
お師匠様』
そう言って照れた様に笑うに
顔が熱くなるのを感じる
『キッドさん、ブッチさんも
よろしくお願いします』
の花が咲いた様な笑顔に
ふんわりとした雰囲気が流れる
「いいねぇ」
ブッチがそう呟くと
の顎へと手を添えグッと
自身へと引き寄せる
『っ?!』
鼻と鼻がつきそうな距離で
ニカリと笑う
「良い顔だ」
そう言うと、顎から手を話し
シェイクハンドを求める
はブッチの大きな手を
ぎゅっと握り締めた。