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タイトル未定《ドリフターズ》

第5章  五




『安倍晴明様について行こうと思います』



少しの間ですが。そう言ってこちらに
強い瞳を見せる彼女は
初めて会った時とは別人の様だった。



返事がないことにの瞳はだんだん
不安の色を浮かべる
それをフォローするかの様に
シャラが一歩前に出る


「は、皆さんの力になりたくてーーー」




「わがっとる」



シャラの言葉を遮る様に豊久の声が響く

「トヨさん‥‥」


豊久はの前まで歩み寄ると
大きな手でガシガシと頭を撫でる


「やってこい、期待しとおぞ」


は豊久を見上げ
頭を撫でる乱暴な手の感触に、クスクスと笑う



「きばってこい」



『はい!』



「〜」



『わっ』



豊久を押しのけ、ふにゃりとした声での
名前を呼び信長はの華奢な身体を抱きしめる


「さみしいの〜」


そう言いながら、の身体に手を回し
さり気なく胸を弄る



『あ、あのっ』



は焦った様に視線を泳がすと
オルミーヌが、信長の手をピシリと叩く


「オッパイーヌお前は後で揉んでやるから
今は我慢しとれ」



「いりませんよ!」



結局いつもの言い争いが始まる

あはははといつもの様に笑いながら
与一がの元へ寄ると

「怪我しない様にね」

そうポツリと呟く様に口にすると
与一らしくない柔らかな表情で
にふわりと抱きつく



『与一さん‥‥』


与一はの甘い香りがする首筋へと
顔を埋める



一息つくと顔を話し
の頬へと手を伸ばし
その柔らかな肌の感触を楽しむように
そっと撫でる

頬に添えた手がゆっくりと首筋へと降りて行き
ある場所でぴくりと止まる


「本当に寂しくなるよ」



ねえ、シャラ。
そう言う与一の視線はから
逸らされずにシャラへと問いかけの声をかける
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