第3章 参
「フィゾナ村の連中か」
「シャラか
あんな手紙を読んだらな
ここで立たなきゃエルフじゃない!」
「事をおっ始めた漂流者達ってのはどんな連中なんだ」
「どんなって言われると困るな
うーん、変な奴」
「姿が見えないがは?
いつも一緒にいただろう」
シャラは少し眉尻を下げる。
「漂流者達と一緒にいるよ」
「いくら助けてくれた漂流者だっていっても
しょせんエルフじゃない
《耳短か》の人間なんだろ
信じられるのか?」
彼の言葉に、シャラは項垂れていた眉を上げ
曇りのない目で声を張り上げた。
「信じられる!
少なくとも俺はね!」