第15章 信じることは簡単なことじゃない!
鏡に写る自分はお姉さんたちの技術によりいつもより綺麗になった…と言っても元が元だから悲しいくらい夏海には及ばない…
ライトグリーンの背中が大きく開いた輝くドレス
こりゃ完全ドレス負けだ
「もう、早く!時間がないわ!さっさと腹を括りなさい!」
『ん。』
信じて待つ予定だったが自分から仁を奪いに行くことになるとは‥
夏海の勢いに負けた
ここまで来たら夏海の言うとおり腹を括るしかない‥
「あいり少し遅刻かも!急いで!」
『今行く!』
夏海の後を追いヒールで走る
『あ、綺麗にしていただいてありがとうございました』
“頑張ってね~”“良い男掴まえなさい!”お姉さんたちが手を振ってくれる
外に停めてあった白の高級車に乗り込む
「出して」
静かに動き始める車…
「いい?勝負は1回よ?仁さんを取り返して来なさい!」
『ん。』
「パーティは女の戦場よ?」
『ん。』
「あいり笑顔よ!何があっても余裕そうに笑ってなさい!」
『ん。』
パーティのマナーなどを軽く説明してもらう
学校で昨年参加したパーティとあまり変わらないらしい。少し安堵した
「さぁ、着いたわよ!」