第14章 何はどうあれ一件落着?
温かい腕の中…
安心できる香り…
『ここは…』
「あいり…」
聞き馴れた声…
『仁っ!』
思わず抱きついてしまった…
後ろから支えてくれる腕…仁だ
彼の存在に泣いてしまいその間ずっと背中を撫でてくれる…
「落ち着いたか?」
『…っん…。』
仁のベットの上で向かい合う
「まずお前に言っておく…何を勘違いしてたのか知らねぇがお前は俺の女だ。あの糞女じゃねぇ」
『橘さん…抱き締めてた…離さなかったのに?』
「あの時は橘が襲われた後で、あいつに捕まれて離せなかっただけだ…。俺から抱き締めた訳じゃねぇ」
『でも…橘さんのこと好き?』
「好き?俺に好きなやつなんてお前以外いねぇよ。あいつはただの知り合いの娘ってだけだ。あいつに対する特別な感情なんてねぇよ」
『そっか…ごめんなさい…勘違いしてた。仁が好きなのかなって思って…それで…』
「嫉妬か?可愛いな?もっと俺にしろよ…」
『んっ…』
「お前はあいつになにされた?」
『……。』
「…産婦人科行くか?」
『……多分それはないと思う』
「多分か?俺も付いていくぞ…」
『あのね…されてないの…』
「あ?」