第1章 どうしてこうなった!?
バタバタバタバタ
静まりかえった月夜に足音が響く
深夜の繁華街の路地裏を必死で走るセーラー服姿の女
『はぁっ…はぁっ…っっ』
バタバタバタバタ
遠くから聞こえる大勢の足音
「やべーぞ!お前ら!早くあいりさんを捕まえろ!仁さんに殺されるぞ!」
「「「はいっ!」」」
『はぁっ…はぁっはぁっ…!』
女は必死に息を切らしながら逃げていた
『はぁっ…あと、ちょっとっ…』
薄暗い路地から光が見える大通りまで、後ほんの少しのところまで来ていた
女は悲しそうな顔をして一瞬振り返り
『ごめんなさい‥』
大通りの光の中に消えた