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ひとつ屋根の下【気象系BL】

第113章 思わぬ出会い(9)


突然櫻井婦人に泣かれて、俺だけでなく皆も驚いていた

翔「あ、あの…」

母「ごめんなさいね…私はあなたに憎まれてると思ってたから…あなたを育ててくれたご両親はとても優しい方だったのね」

翔「はい…とても優しい両親でした…松本の両親に育ててもらって本当に幸せでした…」

潤「翔兄さん…」

その時の櫻井婦人の顔は、今まで見たことのない穏やかな顔をしていた

母「…全てを話すわね…何故あなたを神社に置き去りにしたのか…それは主人への戒めだったの…」

翔「え?」

何故…社長への戒めの為に…?

母「主人と陽子は付き合ってたの。二人とも結婚を意識していたけど主人の両親から反対されたの…」

和「…もしかして家柄とかで…?」

母「そう…陽子は施設育ちだったから認めてもらえなかった…そんな時、陽子が妊娠してるのが解ったの。私はその事を話せば結婚を認めてもらえるのではないかと言ったんだけど、その数日後姿を消したの…」

…何で何処の世界でもあるんだよ…家柄だけで結婚も認めてもらえないなんて…

母「私は主人に陽子を探すように言ったけど、あの人は動かなかった…だから私は必死になって陽子を探した…そして見つけた時には既に癌に侵されていて、もう余命2ヶ月と宣告されていた…陽子は私の顔を見ると涙を流して『ヒロちゃん…翔の事お願い』って…」

潤「…翔兄さんを…託したんですね…」

…母さん…

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