第24章 本当の家族(4)
さ「さくらの事が好き?」
翔「そう…だから…助けたい…って思って…さくらちゃんの事…助けて…くれたんだよ…きっと…」
さくらは翔くんの言ってる事を考えていた
翔「さくらちゃん…前は…俺の事…大嫌いだった…よね?」
さ「…うん」
翔「今は…?」
さ「大好き!」
翔「ありがとう…俺も…さくらちゃんの事…大好き…だよ…」
さ「エヘヘ」
さくらは翔くんに大好きと言ってもらって、嬉しそうだった
翔「さくらちゃんは…俺の事が…どんな人か…解ったから…好きになって…くれたんだよね…?今は…本当の…お父さんの事…解らないから…好きに…なれないんだよ…」
さ「・・・」
翔「これから…お父さんと…一緒にいれば…きっと…大好きに…なれるよ…」
さくらは翔くんの言葉を一つ一つ真剣に聞いて、そして…
さ「うん、さくら大好きになれる様に頑張る」
翔「じゃあ…さくらちゃん…戻ったら…お父さんに…こう言ってごらん…?」
そういって、翔くんはさくらに耳打ちした
その後翔くんは休ませて、俺とさくらは長澤の病室に戻った
丁度その時、長澤が眼を覚ましていた
智「お?大丈夫か?」
ヤ「ああ、俺は大した事ない。それよりさくらは?」
和「大丈夫。ヤスさんが庇ったおかげでかすり傷ですみましたよ」
ヤ「そうか、良かった…」
するとさくらは、長澤に近づいて
ヤ「さくら…?」
さ「あ、ありがとう…パパ…」
ヤ「!?さ、さく…ら…」
長澤はさくらがお礼を言った事…そして『パパ』と言った事が嬉しかったんだろう…静かに泣いていた
俺の父親騒動から始まったこの依頼も、なんとかこれで終止符を打つことができそうだ