第2章 ロレンス夢:短編
『~~っ!!!まさか、キスするためだけに私を探してたの?』
フイッと顔を背け、横目でロレンスを睨み付ける。
「いや、それだけじゃないさ。これを君にと思って」
『それだけじゃないって…。』
ロレンスがポケットから小さな箱を取り出すと名無しに手渡した。
『これは?』
「クリスマス休暇の時に買ったんだ」
『?』
首を傾げる名無しに、ロレンスはいいから開けてごらんと言った。
『…えっ、ロレンス!これっ!?/////』
箱に入っていたのは、青く輝く宝石が並んだ指輪だった。
予想外のプレゼントに驚いていると、突然ロレンスは名無しの手を取り跪いた。
「僕と結婚してください。」
真剣な顔で告げるロレンスは、チュッ
と手の甲に口付けを落とし、再び名無しを見つめた。
「一生をかけて君を幸せにするよ。」
『ロレンス…っ…勿論…です//////』
頬を赤く染めポタポタと涙を流しながら、名無しはコクリと頷いた。
「愛してるよ、名無し。君は?」
『私も…私も愛してる、ロレンス//』
「クスッ…ありがとう、名無し」
ロレンスは立ち上がり、箱から指輪を取り出すと、名無しの左手の薬指にゆっくりとはめた。
お互いに見つめ合い、クスクスと笑い合う。
そして、ゆっくりと距離が縮まり唇が重なった。
誰よりも愛しい君に、誰よりも幸せな愛を捧げる。
END