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黒執事:短編

第2章 ロレンス夢:短編


[愛を君に]


ウェイストン校、図書室。

授業時間は既に終了し、消灯までの暇潰しになる本を探す名無し。

『ふ~ん、もうちょっと簡単のがいいかなぁ?』

図書室の入り口からだいぶ離れた棚。
そこには、天文学の書物がずらりと並べられていた。

「やはり、ここだったか」

『あら、ブルーアー。どうしたの?』

自分以外の声がしたので顔を上げると、ロレンスが微笑みながら立っていた。

「名無しを探していたんだ」

『ブルーアー、ファーストネームで呼ぶのは「校則違反…だろ?」

言いかけた言葉を遮ったロレンスに名無しはクスリと笑った。

「大丈夫。僕と君しか居ないよ」

そう言って、名無しの頭を優しく撫でた。

『!だからって、軽率だわ////』

普段、人前ではしない行動に名無しは頬を赤く染める。

「それは、すまなかった」

――チュッ

『なっ、なっ!!!??/////////』

突然触れられた唇に、名無しはますます赤くなった。
それを見て、さらに笑みが深くなるロレンス。
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