第6章 não deixe
濡れた髪をタオルで拭きながら部屋に戻ると潤はまだベッドで眠っていた。
隣に腰掛けるとギシッと音が鳴る。
それでも潤はピクリとも動かなかった。
「綺麗…」
手を伸ばし、そのふくよかな唇を人指し指で撫でた。
顔を近付け、唇を押し当てると…邪な気持ちが沸き上がる。
潤の首筋に触れ、思い切り吸い上げた。
潤「んん…」
すると漸く潤の瞳が開く。
潤「………雅紀…」
「おはよ。よく眠ってたね」
潤「………はよ…」
寝起きが悪いのか、ぼんやりと俺の顔を見つめた後、昨日の情事を思い出した様に頬を赤く染めた。
潤「………酔ってたな…昨日」
潤がゆっくりと起き上がると、はらりとシーツが落ちる。
潤の身体がヘソの辺りまで露になった。
「そうだね。でも…気持ちは本気だよ」
潤を抱き寄せてまた唇を重ねた。
「こんなに誰かを好きになったのは始めてだよ。潤も…少しは俺の事…好きでいてくれるよね?じゃないとあんなセックス…出来ない」
潤「………」
「俺は…潤の身体も心も欲しい。俺の物になって?愛してるから…」
潤「雅紀…」
「誰にも…渡したくない。俺だけの…潤…」
何も言わない潤に…俺は何度も囁きながら口付けた。