第22章 〜22〜

「……正直ね、前に男の人と恋仲になった事あったけど、本気で好きになった事無くて……」

「うん……」

「好きだって言われても、どっか私が冷めてて長続きなんてしなかったし、それでもいいやって思ってた。」

「うん」

「でも、政宗の事は本気で好きになれる気がするの。」

「そっか」

「まあ、根拠はないんだけどね」

「根拠なんて無くてもいいんじゃない？自分が心から好きだってそう思えるならそれが本当でしょ？」

「うん……」

「政宗様もの事、ほんとに大事に想ってる声色だったよ？」

「そ、そうかな……」

「私の勝手な想像だけど。武将ともなれば、女の人なんて一夜の遊びみたいに考えてそう、って思ってた。」

「？」

「でも、が今日はだめだっていったら、素直に引き下がったでしょ？」

「う、うん……そうだね……(全部聞かれてたのね……)」

「だから、の嫌なことはしないんだなぁって。大事に思ってるんだなぁって。本気だなって感じしない？」

「……する……」

「でしょう？」

「……なんか照れるんだけど」

「ふふふ。まあ、よかったね。おめでとう。」

「うん……ありがとう……」

「2人は……幸せになってね」

「……優鞠だって幸せになってもらわなきゃ困るよ？」

「そりゃあいつか私だっていい人見つけて結婚したいと思ってるよ？」

「うん……(出来ればその相手が秀吉さん……それか家康だったらいいんだけどなぁ)」

「まあ、まだまだ先の話だけどね」


優鞠は微笑みながら言うが、どこか寂しそうな気がした。
優鞠には絶対幸せになってもらわないと、と優鞠にバレないよう心で願った。

(余計なお節介はしたくないけど……密かに応援ならいいよね……)