第2章 人魚姫【ギャグ】
姫はニヨニヨしながらアーサーの方へ向き直ります。夕陽に照らし出された彼女は美しく魅力的でした。姫は弧を描く艶やかな唇を動かします。
「暇だから明日も来てあげるわ」
それを聞いて、友達がいないため普段は来客のないアーサーは嬉しそうにしながらもぶっきらぼうに答えました。
「どうしても来たいってなら歓迎してやるよ。スコーンでも焼いて待っててやる」
「やっぱ行かない」
「わ、悪かった……本当は来てほしかったんだ」
「圧倒的に違う! そこじゃない!」
アーサーはいつまで経っても原因に気づかないのでした。
え? この2人がいい雰囲気じゃないかって? それはまた別のお話。