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【名探偵コナン】【まじっく快斗】0時ジャストのシンデレラ。

第1章 12月24日。


「あっ!そうだ、新一。これ。」
少し高台にあるショッピングモール、そこのレストランで食事して
今はイルミネーションを見るために2人で外にいる。
同じ考えのカップルは・・やっぱりいるらしくこの場にいるのは正直、勇気がいる。
それでもここがいいと思った、時計台の見える・・この場所が。
それを誤魔化すようにさっきからたわいのない話をしていて、
蘭が差し出したのは
「・・・プレゼント?」
これってサプライズだよな?
「箱がつぶれてるみたいだけど?」
「だっ、だって!!・・会いたいって思ったの、持ち歩いちゃったから
ちょっとラッピングが・・・壊れたりとかはして、ないと思う。」
真っ赤になって、目もあわせようとしなくて。

あー。ちくしょう。
もう少しで12時。
言わなきゃいけないことをまだ言えてないってのに。
「蘭・・ちょっと目、閉じてろ。」
「・・なんで?」
「い・い・か・ら・と・じ・ろ!!」
「う、うん。こう?」
今日は、あんまり目を閉じたくないんだけどな。
できるだけでいいから、もう少しって。
そんなに意地にならなくってもいいじゃない。
新一からもプレゼント、かな?
ネックレスとか・・・

え?

目の前に少し影ができて、それは一瞬の感触。

思わず、目をあければ唇をおさえた新一が耳まで真っ赤になってて・・
「・・・なんで目、あけてんだよ。バーロー。」
今のって、プレゼント?
ゴーンゴーンと12時の鐘が鳴る。
これって鐘の音?
それとも、私の心臓?
・・分かんないよ。

ゴーンゴーンと12時の鐘が鳴る。
言わなきゃいけないことがあるのに。
・・本当はもっとたくさんっ!
「俺っ!ちょっと飲み物買ってくる!」
熱くなった顔を隠すふりをして、
早くなった鼓動の原因は分からないけど。
俺は・・またあいつを置いていく。

ごめん、蘭。
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