Volleyball Boys 2《ハイキュー!!》
第3章 ☆黒猫の慧眼:黒尾
『っ!?くろ、さ…』
「シッ、バレるだろ……」
ふっくらと柔らかなその感触に酔いしれる。少ししてそっと離れると、天草がぎゅうと腰に手を回して抱き付いてきた。
「天草、どした?」
『こ、こんな事言うのヘンかもしれないですけど……もっと、してほしい、です…///』
「おまっ…っ///」
クソッ、理性が、きかない。
「煽った天草が悪いからな」
『えっ、あの…っんぅ!?』
噛み付くようにキスをする。くぐもった天草の吐息と誰かに見られるかもしれない背徳感が、いつもなら踏み留まるラインを容易く越えさせる。
舌でノックすると、天草が唇を薄く開けた。そこに舌を滑り込ませ、天草のと絡める。くちゅくちゅと厭らしい音が響く。
『っふ、ぅ……ん、くろぉ、さ…』
「…ん……っやば………///」
唇を離すと、とろけた表情の天草。倒れてきたその体を支える。
「悪い、大丈夫か?」
『っふ、ふぁい……あの、き、キスって、た、体力が必要なんですね……///』
初めて知りました、と天草は呟いた。もう一度ぎゅうっと抱きしめる。
「名前で呼んでも、いいか?」
『っは、はい……///』
"星菜………"
そう、耳元で呟くと、星菜は『ふあぁぁぁぁっ///』と言いながら、俺の胸に頭をぐりぐりと押し付けてきた。
『やっぱりダメ、死んじゃいます』
「そりゃ困るな、星菜ちゃん」
『っわざとですか!?』
「それ以外にねーだろ」
けらけらと笑うと、星菜がうーっと睨んできた。星菜は背伸びをし、ニヤニヤする俺の耳元で、そっと言う。
"鉄朗、さん……///"
「あークソ!破壊力ありすぎんだろ!」
『ひゃあ!』
堪らず小さな体をめいっぱい抱きしめる。こんなかわいいコ、世界中探したって、
「星菜しかいねーわな」
『何が、ですか?』
「こっちの話」
首を傾げる天草にもう一度キスをした。
俺の目は、いつからか1人しか映していなくて。気が付けばもう、お前しか映らなくなっていた。こんなの、中二クサイけどさ、
世界で誰より、星菜を愛してる。
The End.