第78章 決別の時
★ジミーストーリー★
次の日、俺は仕事の合間に
質屋へ足を運んだ。
店主
「このラケットを引き取れば良いんだね。」
山崎
「ああ。別に安くても構わねーよ。」
値段はさほど気にしない。
これは決別の為…なんだから。
店主
「2000円でどうかな?」
山崎
「いいよ。」
店主
「じゃあ、これ。」
店主から2000円を受け取る
そして…足早に店を去った。
早く立ち去らないと決意が揺らぎそうになるから……
そのラケットを売ったお金でみわちゃんが好きそうな花束を購入して、
お墓へ向かった。
そこにはまだ新しい花や線香が供えられていた。
田中やらみわちゃんの弟が頻繁にお参りにきているからだろう…
俺は新しい花を生け、
指輪を取り出すと排石をどかしみわちゃんの骨ツボの中へ指輪をそっと入れた。
山崎
「みわちゃん…これからは桜を…みわちゃんの分まで守るよ……
だから当分は墓参り来れないけど寂しがらないで…
いつかきっと俺もそっちに行くからさ。」
俺は暫く手を合わせたあと、
そっとその場を立ち去った。
来世があるなら…
みわちゃん…また君を嫁に迎えるよ。
どんな所にいたって絶対に捜すから……
だって俺は君の専属の監察なんだから。