第69章 おめどうございます
★沖田ストーリー★
産まれそうだからと山崎と一緒に廊下に出され…ソワソワしながら待っていると、病室から赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。
沖田
「!!」
"ガチャ"
助産師
「産まれたよ!!元気な男の子だよ!」
俺は部屋の中に駆け入った。
部屋の中央にある分娩台の上に、
みわちゃんがグッタリしながらも赤ん坊を胸に抱き
横になっていた。
みわ
「総悟さんに似て可愛い子ですよ…」
沖田
「……みわありがとう……」
俺の瞳からは次々と熱いものが流れ落ちる
姉上が死んでしまった時の涙とは違う…
命の誕生を喜んでとかみわに対しての感謝の気持ちとか
今までに流した事がない涙だ。
助産師
「抱いてみるかい?」
沖田
「でも俺の隊服汚れてるかもしれねぇ…」
助産師
「タオルで包んでんだから大丈夫だよぉー!
ほら、抱き!後悔するよ?」
みわ
「大丈夫…ね?…」
助産師のババアがみわから赤ん坊をさらうと
俺に渡してきた。
沖田
「…凄く……ちいさいねィ…」
俺は健やかに眠る息子の顔を見ながら
泣いた。
助産師
「やだよー、父ちゃんの方が泣き虫だねぇ!!」
みわ
「良かったね…総悟さん……」